こんにちは、回収犬(@r_engine666)です。
まずはじめに、2018年8月10日に発生した群馬県防災航空隊・防災ヘリ「はるな」の墜落事故により亡くなられた隊員の方々のご冥福をお祈りするとともに、できるだけ早い事故の原因究明、立て続けに発生している防災ヘリの墜落事故の再発防止を願いたいと思います。
今回の記事も前回、前々回に続いて、8/5に奈良県・田原本町で開催された奈良県防災総合訓練に関する記事をお送りします。
今回は総合的な防災訓練ならではとも言える様々な乗り物を紹介していきます。
警察から民間企業まで。防災訓練に参加した様々な乗り物
大災害時には消防や警察、自衛隊の乗り物の活躍が目立つことが多いです。しかし、普段は馴染みの薄い民間企業や国土交通省をはじめとした多くの組織が、大災害時には様々な乗り物を駆使して救助活動や復旧活動にあたります。
空を縦横無尽に駆け回り、機動力を活かした救助活動をおこなう防災ヘリの活躍も、地上の支援車両があってこそです。
インフラを支える乗り物
日頃当たり前のように使っている電気や水道、電話といったライフライン、救助活動にも影響を与える道路などのインフラを支える乗り物は、消防車やパトカーより地味ではあるもののなくてはならない緊急車両です。
関西電力
病院への応急送電を想定した訓練に参加していたのが、関西圏の電力事業を担う関西電力の車両たちです。
なかでも目を引いたのがこの軽トラに赤色灯をつけたこの車両です。小さいながらに縁の下の力持ちといった感じが好印象です。
ちなみに訓練終了後、同じ車かどうかわかりませんが軽トラタイプの車両が、緊急走行でどこかへ走って行くのを見かけました。
国土交通省
大災害時は外局の海上保安庁の活躍の方が目立ちますが、国土交通省はTEC-FORCEはじめとした部隊も活躍しています。
ちょっと古いトヨタ・ランドクルーザーをベースとした衛星通信車が、会場の端っこで活動していました。必要最小限といった印象の赤色灯とアンテナが特徴的です。
こちらは道路パトロールカーです。国道をたまに走っているのを見かけますが、役割的には高速道路を走っているNEXCOのパトロールカーと一緒になるかと思います。大災害時には救助活動に必要不可欠な道路インフラを支えるために活躍します。
こちらも道路インフラを支える車両です。奈良県の道路を管理する部局のものとおもわれます。
大災害時に活躍する民間の組織の乗り物
インフラを支える大企業や官公庁だけでなく、民間の団体の活躍も目立ちます。
奈良バイクレスキュー隊
バイクを使った被害状況の偵察、災害対策本部への報告をおこなったのは奈良バイクレスキュー隊でした。
サイレンアンプがついているのには驚きました。サイレンを鳴らして走る様子は下の動画よりご覧ください。
奈良県レッカー事業協同組合
故障車両の撤去で活躍するのが民間のレッカー車です。
カラーリングと「災害救援車」の横断幕、ステッカーが頼もしいです。
消防と並ぶ救助部隊、警察・自衛隊
大災害時に活躍する救助部隊として、その活躍が注目されるのが警察および自衛隊の救助部隊です。なかでも警察の救助部隊は近年、災害救助の訓練の頻度やその質もあがってきています。
奈良県警察
まずは奈良県警察の乗り物です。
県単位の防災訓練などでよく見かけるのが広域緊急援助隊のレスキュー車です。消防の救助工作車の警察版といった感じで、多くの救助資機材を搭載しています。
交通機動隊のオフロードバイク部隊は、被害状況の情報収集で活躍。大災害時にはバイクの機動力は頼もしい限りです。
こちらは会場内の一角に設けられた展示スペースに置いてあった天理警察署のパトカーです。昇降機がついていないタイプですので、交通課が使う交通取り締まり用のものだとおもわれます。
前回の記事で紹介した奈良県防災航空隊、福井県防災航空隊のように間近で見ることはできませんでしたが、奈良県警航空隊「あすか」も会場上空に飛来。
映像を災害対策本部および奈良県警本部に伝送する訓練をおこないました。

陸上自衛隊
続いて自衛隊の乗り物です。
展示スペースにいたのは、京都・大久保駐屯地に駐屯する陸上自衛隊第7施設群第380施設中隊の73式小型トラックでした。覆面パトカーがつけているような赤色灯がついているので、緊急走行も可能です。
被害状況の偵察のために飛来したのは大阪・八尾駐屯地に駐屯する陸上自衛隊第3師団第3飛行隊のUH-1J。日頃からよく見かけるヘリなので、僕の中での「自衛隊のヘリ」はこのUH-1です。
こちらはごつごつしていかにも悪路を走破できそうな73式大型トラックです。災害派遣では救助活動や物資の輸送などあらゆるところで大活躍します。