2018年12月9日に開催された和歌山県・紀の川市の第10回総合防災訓練会場で展示された各種緊急車両や特殊車両の撮影に行ってきました。
紀の川市を管轄する那賀消防組合消防本部の支援車やはしご車、和歌山県警のレスキュー車をはじめ、NTTや関西電力といったライフライン系の車両、和歌山県薬剤師会のモバイルファーマシーなど様々な車両が展示されました。その中でひときわ目立っていた紀の川市消防団のポンプ車と排水ポンプ隊の車両を紹介します。
紀の川市消防団・日本画シャッターアートのポンプ車
総合防災訓練の会場での展示および消防団員の操法披露に使用されたのがこちらのポンプ車です。目を引くのがシャッターのデザイン。消防車のシャッターデザインは多種多様、派手なものからシンプルなものまでありますが、この車両のシャッターには日本画がシャッターアートとして採用されています。
ポンプ車の日本画シャッターアート
右側
後部
左側
ポンプ車の仕様とシャッターアートの説明
シャッターアートには、日本画家の満田 彗峰さんという方の描かれたものが使用され、3枚のシャッターそれぞれをあわせて「紀の川市に平和が訪れる」ことをイメージしたものになっているようです。
3方向から見たポンプ車
シャッターデザインをはじめフロントのメッキパーツ、フォントなどこだわりが強い1台です。写真を撮影した時には積んでいませんでしたが、本来は後部にホースカーを積載しているようで、紀の川市を火災などの災害から守る頼もしい1台です。
紀の川市排水ポンプ隊の特殊車両
紀の川市は河川の氾濫などによる浸水被害に備えて排水ポンプ隊が編成されています。

紀の川市消防団はじめ国土交通省や和歌山県と協力して、浸水地域の排水作業を行う様子が記録されていました。
排水ポンプ車
まずは排水ポンプ車からです。排水ポンプパッケージ車と違い、こちらは赤色灯がついた緊急自動車です。
中型トラックをベースとし、荷台に発動発電機や操作制御盤、水中ポンプなどを搭載しています。
荷台部分。
車両横に置かれているのがフロートと水中ポンプ、大口径ホースになります。
上記とは別角度から見た同車
照明装置と発電機、水中ポンプなど
排水ポンプパッケージ車
こちらは非緊急自動車の排水ポンプパッケージ車です。また排水ポンプ車と違い、クレーンを搭載しています。
クレーンをあげた状態で展示されている同車
こちらの排水ポンプパッケージ車は、公式ページの紹介によると操作制御盤と発動発電機を分離することが可能だそうです。これにより排水ポンプ車よりも機動性や使用できるシーンが多彩になっているようです。
排水ポンプ車と排水ポンプパッケージ車も、消防団の日本画シャッターアートのポンプ車と同じく、水害が度々発生する紀の川市が誇る守護神だと感じました。