さらばR9205。25年以上に渡り、和歌山市を守り続けた消防車の歴史

R9205 消防車両

2018年度予算で和歌山市北消防署に新しい救助工作車が配備され、その裏で和歌山市を25年以上に渡って守ってきた救助工作車が引退することになりました。

2014年までは「あきば」号、それ以後は「R9205」という表記がされ、最終的には和歌山市東消防署で和歌山市消防局に配備されている救助工作車3台の予備車として活躍した救助工作車です。

今回の記事は、引退するその車両の歴史をこれまでに撮影した写真で振り返りたいと思います。

R9205 あきば号の歴史

長きに渡り和歌山市消防局で活躍した車両だけに、何度かの配置転換や車両の名前の変更などがありました。

配置転換の歴史

1992年度予算で導入され、当時は和歌山市に1隊のみだった特別救助隊の車両として、和歌山市消防局中消防署に配備されました。

2008年に中消防署の特別救助隊が高度救助隊となり、新しい救助工作車が配備されました。それに伴い、当時は救助隊のみの出張所であった東消防署四箇郷出張所に配置転換されました。
2010年には、四箇郷出張所での救急業務開始に伴い、東消防署に配置転換されました。

2014年、東消防署に新しい救助工作車が配備され、同時に東消防署救助隊は特別救助隊(北消防署にも特別救助隊が新設)となりました。それによりR9205は予備車両となりました。

そして2019年、北消防署に新しい救助工作車が配備されることによる既存車両の配置転換に伴い、引退することとなりました。

「あきば」号とR9205

和歌山市消防局では2014年まで各消防車両ごとに愛称をつけていました。2014年以後は愛称をつけるのをやめ、アルファベットと数字による車両番号がつけられることになりました。

2014年までつけられていた「あきば」という愛称は、和歌山市内の秋葉山に由来するもので、救助工作車はすべて市内の山から愛称が選ばれていました。

2014年以後につけられている車両番号「R9205」は、救助工作車を表すRと予算年度を表す92、当該年度の何番目の物品かを表す05があわさったものになっています。

コールサインの歴史

近隣本部との指令共同化などに伴い、無線のコールサインも変更がありました。

アナログ消防無線時代は、和歌消81を中消防署に配置されている頃から四箇郷出張所を経て、東消防署に移るまで使用していました。

デジタル消防無線に切り替わってからは、和歌消東救工2を使用していました。

R9205 あきば号の活躍

防災訓練などで撮影した写真を使い、R9205の活躍を振り返ります。

R9205現在の救助工作車はシャッターをド派手にするのが流行っていますが、R9205は「消防局特別救助隊」という表記のみでとてもシンプル。

車上もフラットなものとなっていて、現代目線ではシンプルすぎると感じてしまいます。旧庁舎が古く車庫の高さが低かったのが、このシンプルさにつながったようです。

R92052007年の和歌山市総合防災訓練にて、東消防署四箇郷出張所救助隊の「あたご」号と並んだ姿。

R9205

R9205
中消防署特別救助隊の車両として、防災訓練や出初式でもよく見る車両でした。

R9205
R9205 R9205
予備車となってからは、防災訓練で一線車の代わりに使用されているのをよく見かけました。また、一線車の代車として各署で使用されるなどしていました。

R9205 左右のシャッター内を見ると、現在の救助工作車で定番の可動式や展開式の資機材ラックではなく、塗装のハゲなどを見ても古めかしいが長きに渡り和歌山市を守り続けた味を感じることができました。

自分が消防車を撮影し始めたときにいた車両がいなくなることで、少し寂しさはありますが、「長きに渡りお疲れ様」という気持ちです。