消防車の中で最も人気と言えるのがはしご車です。直進式と屈折式のはしご車があり、2018年現在54mの長さを持つ直進式はしご車が、日本国内最長のはしご車となっています。
和歌山県内の消防本部には、直進式と屈折式あわせて10台のはしご車が配備されています。(2018年現在・消防年報などの資料をもとに計算)
今回の記事では、和歌山県内の消防本部に配備されているはしご車のうち、直進式のものに絞って紹介していきます。
和歌山県内最長は2台の40mのはしご車
日本国内最長は54mのはしご車ですが、和歌山県内最長は40mのはしご車になります。和歌山県内最長のはしご車は、県北部の那賀消防組合と県南部の白浜町消防本部の2台で、どちらもはしご車専用シャーシとして有名なモリタ・MH-1のはしご車です。
那賀消防組合の40mはしご車
1999年より那賀消防組合中消防署で運用されています。
オーバーホール後にバスケットのデザインが変更されています。変更前は黄色一色の塗装でした。
那賀消防組合消防出初式での1枚。「ひまわり」という愛称がつけられています。
白浜町消防本部の40mはしご車
関西屈指の観光地「南紀白浜」を守る白浜町消防本部白浜消防署で運用されています。
夏場は海水浴客で賑わう「白良浜」の前を走る姿。
シャッター部分のデザイン
和歌山市消防局には2台の直進式はしご車
和歌山市消防局には2台の直進式はしご車が配備されています。県内で複数台のはしご車を運用しているのは、和歌山市消防局のみです。
中消防署の35m先端屈折はしご車
2012年度予算で中消防署に配備された車両です。先端屈折式の35mはしご車で、和歌山市消防局の中では最長のはしご車になります。
出初式の一斉放水後。はしごが随分と前に飛び出しているのが特徴的です。
中消防署管内だけでなく、市内全域の中高層建物火災に出動します。緊急走行している姿を時々見かけますが、市内の消防車の中でも最大級の車両だけに、いつも迫力満点です。
先代のはしご車から「普賢」という愛称を引き継いだのですが、和歌山市消防局の愛称制度廃止に伴い、現在は愛称がなくなっています。
東消防署の25mはしご車
中消防署配備のはしご車に比べて、少し短い25mのはしご車が2009年度予算で東消防署に配備されたこちらの車両です。
愛称制度が廃止されるまで「千手」という愛称がつけられていました。
中高層建物での救助活動から工場火災での俯瞰注水など、中消防署のはしご車とおなじく、和歌山市の安全を守るために活躍しています。
2017年の緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練にも参加していました。会場で見られた消防車ファンの方も多かったのではないでしょうか。
中消防署の35mはしご車に比べると一回り小柄ですが、こちらのはしご車の方がマッチョな印象をうけます。
橋本市消防本部、御坊市消防本部のはしご車
奈良・大阪との境に位置する県北部の橋本市消防本部、県中部の御坊市消防本部には1台ずつはしご車が配備されています。
橋本市消防本部の35m先端屈折はしご車
橋本市消防本部橋本北消防署配備の35m先端屈折式はしご車です。和歌山市消防局中消防署の車両と兄弟分といった感じです。
シャッターデザイン
フロントは和歌山市消防局のはしご車と違いメッキ仕様。「35」の数字は無線コールサインを表しています。
後部から。
橋本市マスコットキャラクターの「はしぼう」がバスケットにいるのが特徴です。
御坊市消防本部の15mはしご車
御坊市消防本部御坊市消防署に配備されているのは、小ぶりな15mはしご車です。
2017年度予算で和歌山市消防局中消防署南分署の15mはしご車が更新されたため、県内唯一の15mはしご車になっています。
以上が2018年現在、和歌山県内の消防本部で活躍している直進式はしご車になります。